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『日本の滑空機』図鑑


 TP10で、「編集部で作りたい本」として、新たに現用機を扱う『日本の滑空機』図鑑を考えました。いずれ『日本歴史写真集成』や戦後『最初の100機』を出版するにせよ、では日本の滑空の同時代的な現況をとらえた1冊はあるかと問うと、これもありません。単純に、何機の、どんなグライダーが、どこで飛んでいるのだろう、ということに対し、滑空協会でも十分把握してはいないようです。
 グライダーカレンダーの07年版、08年版は日本の機体のみを掲載しました。すると「へぇ、国内だけでも、こんなに撮れる時代になったんだね」といった感想を、いくつか頂きました。分かって下さる方は必ずおられます。嬉しいですし、同様の感慨を私自身も感じています。例年各地を訪れ、特徴ある風土の中で機体を空撮する、本格的な山岳滑翔を紹介する、ということを集積してきた結果でしょう。たまたま自由になるG109Bと、操縦技術を駆使して撮影機パイロットを担ってくれた複数の友人や、有形無形の便宜をはかってくれたJMGCの存在が、それを支えてくれた大きな要素です。
 ともかく20年をかけてここまで来られた。ならば、それを集大成したような1冊を、皆さんのご協力を仰いで作ることには十分な意義があるのではないか、と思えたのです。
 国際的な場で日本の滑空を紹介する、次代を担う若いパイロットに、よって立つ基盤を知ってもらう、経験深い皆さんには、愛機とともに本書に登場することで、ご自身の時代性を遺してもらう。これらは、本と写真の力ではないかと思うのです。
 さて、新企画『日本の滑空機』図鑑を進めるにあたり、では、現状では登録滑空機は何機あるのか、それを調べてみました。『登録航空機一覧』によると、2007年7月末の時点で568機です。これによる機番と機種をエクセルに打ち込んでもらい、機種別にソートしました。
 すると、抹消を忘れ去られたような鷹七や三田などを含む20番台の機種や、近年の事故機なども多数含まれていることが分かりました。再生可能な事故機の扱いを考えねばなりませんが、印象的には568機中約70機、シビアに見れば100機強が「現用機」としては扱えないように思えます。
 一方で登録が抹消されていても、それは壊れた機体ではなく、再登録すれば即復帰可能といえるものもあり、その中には国際的にも少数機のK8Cや、懐かしいSGS2-33が含まれています。本にするには「現用機とは何か」という定義付けが必要です。
 しかし、そもそもサブタイプまで細分類した場合に、一体何機種が日本に存在するのか、興味がありませんか? 本を作る前提で分類すると、それは125機種になりました。
 とりあえず「現用機」か否かを問わず、登録機種別の勢力(機数)を、まずここであげておきましょう。
ASK13が39機、ASK21が34機、Discusがa, b, bT, CS、合わせて29機、SF25B/Cが26機、ASK23が23機、Ka6がCRとEとで23機、K8Bが23機、H-23が21機、といったところが目立ちます。次いで、ピラタスB4の18機、G102 ASTIRシリーズの総計17機、PW-5のB1-PW-5を含めた17機、G109Bの14機、G103全機種の13機と続くようです。
 登録機を機種別に分類してみると、『日本の滑空機』図鑑の企画者としては、未撮の、あるいは撮った記憶があるものの、整理悪く写真を探し当てることが、きっと新たに撮るよりも難しそうな機種やサブタイプがいくつか出てきました。これらが新たに撮影可能かどうか、それを見定めることが当面の責任かな、と思ったのです。
 導入時に数コマ撮った記憶のあるASK14、岡崎を訪れた際に撮った記憶のあるASK18、関宿で何度も見たはずのPegase、H205 CLUB LIBELLE、G104 SPEED ASTIR II、ASW15、Slingsby T56, T59、KIWI、昔空撮もしたはずのIS-28B2、新しいところではDG-300 ACRO、CS Jeansや77ではない鼻の丸いG102 ASTIR CS・・・・・。
 未撮の機種の多くが北海道にあると分かると、それは具体的にはCLUB LIBELLE、KIWI、IS-28B2、などですが、これはこの夏に何としても北海道に飛んでいかねばなるまい、と決めたのでした。そして、天候に恵まれた4日間でのべ7カ所の滑空場を巡り、一気に17機を空撮するというハードスケジュールで動いた結果、ほんの数カ月前まで新篠津で飛行していたものの、現在は北見にお蔵入り保管状態となったIS-28B2を除き、撮ることができました。
 また、現在は長野で飛ぶPegase、関宿で飛ぶASK18、氏家で飛ぶASW15も運航者やご関係の皆さんにお願いし撮影できそうです。ASTIR CSについてはTP発行直後に空撮の希望を頂いています。
 すると、「現用機とは何か」という定義付けの一例として、現在も耐空証明書を継続的に持つ機種に限ってみれば、おそらく全機種が揃うことになりました。
 もし、現用か否かを問わず登録機全機種を網羅せよという声があれば、JA2100番台以前の登録機については『最初の100機』で扱うこととし、それ以降のものは、私自身の撮影に拘らなければ、関係者のお持ちの写真を使うこともできるでしょうし、機体の状態に問題がなければ、10年ぶり20年ぶりに滑空場で組んで頂くことができる機体があるかもしれません。
 次に、機数的にはどれだけの写真があるかを把握するため、TP創刊後の過去12年間のストックを調べました。すると235機ありました。現用機を500機とすると、その半数には達しませんが、秋深まって学連の東海関西および西部支部の競技会に撮影に行ければ、さらに増えるでしょう。できるだけ新しい写真を掲載したいので、過去5年間に訪れていない社会人団体の滑空場にも、改めて取材に行きたいと思っています。
 そして235機のうち、空撮が152機ありました。半数以上が空撮です。12年とすると、月に1機以上の割で撮ったことになりますが、これは地上撮影と異なり、直接的なご協力者が必要なことですから、改めてこれまでのご協力に感謝したいと思います。



 さて、『日本の滑空機』図鑑を作るとして、そのページ割りを考えてみました。
 まず、製造メーカー名のアルファベット順に機種を並べます。そして最低限1機種1機に1ページを割り当てます。
 複数機が在籍する機種でB型C型などサブタイプがある場合は、さらに1ページを使います。できるかぎり多くの機体をメリハリつけて掲載したいので、こちらのページでは写真を小さくし2〜6機の掲載とします。機体解説、同型在籍機JA番号リストなど付記します。
 複数機が在籍する機種では、ASK13やDiscusなど総計20機以上もある機種については5〜6ページ、10機以上の在籍機種については2〜3ページを使い、その見開きの片方のページは、機種の代表機として大きく1機1ページの掲載とします。
 こうすると、機種別の機数のプロポーションを比較的とらえやすくなるように思います。
 そしてTP10でも書きましたように、主として大きく掲載する1機1ページについては、その機体のご関係の皆さんに、ページのスポンサーになって頂こうと思うのです。
 印刷会社には早期の支払いをせねばなりませんが、滑空出版の常として少部数のうえ、それに見合う販売部数に至るには1年以上先という時間がかかります。普通の方法では誰も手がけない無理な出版ですから、少しでも手がかりとなるものを考えねばなりません。
 本書の判型は『世界の滑空機』図鑑と同様のB5横綴じにし、全カラー144ページにしたいと考えています。横綴じにすると製本の接着面が小さく、強度対策上、昔ながらの糸かがりが必須となり、製本コストが3倍となる見積が来ました。でも、ぎりぎりまで思い通りの本を作りたいのです。
 「ウチの機体を撮りに来たろ、どんな写真でどんなページになるんだ?」とご興味のある方は、編集部までメールを下さい。編集途上のページですが、その見開きの雰囲気が分かるPDFファイルを確認のためにお送りします。
 もし、この企画に乗っていただける場合は、解説文スペースを含み1ページ1点2万円です。ご協力者には、出版時に掲載見本本を2冊と、さらに差し引き分を充足させるため、掲載した写真の、印刷も可能なある程度の大きさの画像ファイルをCD-ROMにしてお送りします。パソコンの壁紙、ご自身のブログあるいは年賀状などにお使い下さい。
 また、1ページ2点以上を掲載した場合の1点は8,000円で、掲載見本本を2冊お送りします。画像ファイルのご希望がある場合については、別途ご請求申し上げます。
 掲載写真の大小にかかわらず、ページスポンサーの中に、お部屋にご自身の搭乗された機影の写真パネルを飾りたいというご希望がある場合は、これは飛騨における撮影が本格化してからの懸案でしたが、私たちが写真展を行う際の仕様でパネルをお作りします。460×320mmアクリル銀地のパネル(アルポリ)に400×265mmの写真を表装したもので、軽量ですから飾る場所を問わず、仕上がりは品格を感じさせてくれると思います。サイズはこれに統一させてください。作家の作品となると、通例ミニマム5万円程度と聞き及びますが、今回は被写体となって頂いた皆さんですから、厳重な梱包と送料を含め全国一律2万円とし、プロ用の写真処理を行うラボから直接送らせます。
 本書も、いくつも下駄を履かせないと実現不能な計画です。企画の可能性を探るために、というよりもむしろ、このTP newsの何行かを書くために、可能性を見定めようと、ある程度の編集作業を進めました。しかし、作業が深まれば深まるほど具体性を帯びてきますので、この1冊は作りたい、という強い希望がわいてきます。自分の撮った写真は可愛いですから正当な評価かどうかは心配ですが、この本における日本の滑空は見応えがあるぞ、といった印象を持ちます。空撮を多用していますから、その機種にとどまらず、眼下の滑走路や飛行エリアの地域ごとの場の雰囲気も、十分お伝えできます。すると、ますます実現したい一念にとらわれます。   作品を発表することは当然のことながらオウン・リスクではありますが、そればかりでは続きません。今回の出版企画『日本の滑空機』図鑑は、『日本歴史写真集成』や戦後『最初の100機』を作る原資をどうやって生み出すか、それを考えたことが契機でした。その原資も、編集部としては滑空関係のことは滑空関係として完結させなければなりません。
 本書は1ページ大30機30人のご協力者を得た段階で実現へのゴーアヘッドとし、作業をさらに先に進めたいと思っています。
 それと平行して、本書ご購入のご予約も承ります。予価がTP10におけるご案内から変わりましたが、これは前著『世界の滑空機』図鑑と可能な限り同じ仕様とするものの、増ページとなるためです。刊行の折には、『世界の滑空機』図鑑あるいは『あふた〜・もぐら・そろ』とのセット販売の場合には大幅な割引価格を設定する予定です。よろしくお願いいたします。

2007年10月 瀬尾編集長筆

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